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“わたしは16歳から夜遊びを始めて、援助交際やヌードショーを行うクラブで働いているうちに、なぜかライターになっていました。いまは編集プロダクション・オフィスキングを、元男優の夫と経営しています。夫婦ともに夜の世界にどっぷり浸かって生きているわけです。
ガールズケアは、ライターをしているあいだに出会った20歳くらいの女の子がきっかけで立ち上げました。とても可愛い女の子なのですが、小学生のときに壮絶ないじめにあって精神的に参ってしまい、北海道にある本番もできるピンサロに中学生のころから働いていたようです。その後お店で「東京でAV女優になれば、タレントや女優になれる」とスカウトされたことをきっかけに上京したものの、もちろんタレントにも女優にもなれず、超狭い風俗店の寮に10万払って生活を送ることになりました。それでも彼女はまだアイドルになれると信じて働いています。
彼女はアスペルガーのような症状も見られましたし、鬱傾向もありました。知能的な問題があるのかもしれません。健康保険も銀行口座も持っていないし、そもそも健康保険の存在も知らなければ、銀行がなにをする場所なのかもわかっていませんでした。彼女に必要なのは、行政の支援であり、生活保護であり、生活を立て直すために親身に相談を受けてくれる人でしょう。
彼女は稀なケースではありません。その後、同じような女の子とたくさん出会ってきました。彼女たちのために出来るかぎりのことはしたいけれど、わたしにも生活がありますから限界があります。そこで彼女たちと繋がりながら情報を発信していくコミュニティを設けようと思い、風俗嬢やAV女優、キャバ嬢などに役立つ記事を掲載するウェブマガジン・ガールズケアを見切り発車で始めました。”