“ 主な天文現象 (2014年1月~12月)
1月 4日未明 しぶんぎ座流星群極大
3大流星群の1つ。明け方に輻射点が高くなるので、明け方に多くの流星が見られる。
2014年は極大が日本時刻5時頃であり、月明かりもないので、薄明前には50個/時
程度の活発な出現が期待できる。
4月15日 皆既月食
日本では皆既は終了している。関西以東で、食の後半の部分月食が見られる。
東京:月の出(18時14分)に食分0.298
10月 8日 皆既月食
全国で全過程のみられる条件のよい皆既月食
欠け始め 18h14.5m
皆既始まり 19h24.6m
食の最大 19h54.6m
皆既終わり 20h24.5m
食の終わり 21h34.7m
12月14/15日 ふたご座流星群極大。
年間最大の出現を見せる流星群。
2014年のピークは日本時刻の21時頃にあたっているが、14/15日は一晩中多くの流星が
期待できる。ただし、2014年は下弦の月明かりが少し邪魔をするので、出現数は50~60
個程度であろうか。
主な流星群 (2014年1月~12月)
1月 4日未明 しぶんぎ座流星群極大
3大流星群の1つ。明け方に輻射点が高くなるので、明け方に多くの流星が見られる。
2014年は極大が日本時刻5時頃であり、月明かりもないので、薄明前には50個/時
程度の活発な出現が期待できる。ただし、この流星群は年によって出現数の変動があ
る。なお、この日から1日ずれると2~3個/時程度まで減ってしまう。
4月23日未明 こと座流星群極大。
明け方に向けて輻射点が高くなるとともに流星が増加する。2014年のピークは日本時
刻の3時前後。ただし、下弦の月明かりがあり、日本での出現数は5~10個/時程度。
この群は、過去に何度も100個/時以上の突発出現をしているが、ダストトレイル計算
によると、今年突発出現する可能性は低い。
5月 6日頃 みずがめ座η流星群極大。
薄明開始直前に、長経路の印象的な流星が見られる。2014年は月明かりもなく好条件。
出現数は薄明開始前後で、10個/時程度。極大日から2日程度ずれても出現数は少しし
か減らない。
5月24日夕刻 209P/LINEAR彗星を起源とする流星群の突発出現か。
Jremie Vaubaillon氏などによるダストトレイル計算により、流星群の出現が予報さ
れている。輻射点位置は一応きりん座で、赤緯79°と天の北極に近い。出現数の予測
は50~200個/時程度と発表されているが、出現数の予測は難しいので、当日になって
みないと正確なことはわからない。残念なことに、出現予測時刻は「日本時刻の16:40
前後」と日没前である。夕方の薄明中にゆっくりとした流星の出現をわずかに見られ
るかというところ。電波観測では、活発な出現を観測できる可能性が高い。
8月12/13日 ペルセウス座流星群極大。
3大流星群の1つ。明け方に輻射点が高く上るので、宵よりも明け方の方が多くの流星
を見られる。また、20時頃では、出現数は少なめだが、長経路の印象的な流星が見ら
れる。
2014年は、残念ながら満月直後の明るい月明かりがあり、条件は悪い。出現数は
10~20個/時程度で、透明度によって見られる流星数が大きく変わるかもしれない。
11/12日や13/14日だと半分程度に減る。
10月22~24日 オリオン座流星群極大。
高速で印象的な流星が見られる。また、このころはおうし座流星群の流星も少ないな
がら見られるが、おうし群の流星はゆっくりで、オリオン群との対比が面白い。極大
から2日程度ずれても出現数は少ししか減らない。2014年は月明かりもほとんどなく、
10~15個/時程度の出現が見られるであろう。
11月18日 しし座流星群極大。
高速で印象的な流星が見られる。ゆっくり流れるおうし群との対比も面白い。2~3日
間は出現数もあまり変わらない。
2014年は明け方に細い月が上ってくる程度で、条件としては良好。21日には、ダスト
トレイルによる出現数の増加があるかもしれないが、残念ながら日本では観測できな
い時刻である。母天体も遠日点付近まで遠ざかっており、5~10個/時程度の出現であ
ろう。
12月14/15日 ふたご座流星群極大。
年間最大の出現を見せる流星群。
2014年のピークは日本時刻の21時頃にあたっているが、14/15日は一晩中多くの流星が
期待できる。また、ふたご座流星群の明るい流星のピークは全体のピークから半日近
く遅れるので、14/15日は明け方に向けて明るい流星がすこしずつ増加していくであろ
う。近年は明るい流星が増えているようで、写真写りも良い。ただし、2014年は下弦
の月明かりが少し邪魔をするので、出現数は50~60個程度であろうか。13/14日であれ
ば極大夜の半分程度の出現だが、15/16日になると極大夜の4分の1程度に減少してしま
い、明るい流星も一気に減少する。
12月22/23日 こぐま座流星群極大。
輻射点がこぐま座にあり、24時間沈まないため、一晩中観測できる流星群。ただし、
輻射点高度は明け方の方が高くなる。2014年は新月で、月明かりがない。出現数は平
年であれば 5個/時程度だが、平年の2倍から数倍の活発な出現を見せる年もある。
極大は比較的シャープで、1~2日ずれると流星数がだいぶ減少する。
※ 出現数は人工光害のほとんどないところでの大体の値です。月明かりを考慮して推測しています。
※ 流星群のピーク時刻は全地球的なものです。実際には観測地の輻射点の高度が重要です。
※ 「13/14日」は「13日から14日にかけての夜」を意味します。
主な彗星(2014年1月~12月)
C/2012 S1(ISON)
2013年11月29日に近日点を通過し、大彗星となる可能性が高い。2014年1月上旬まで
6等台を維持する見込み。北半球からの観察条件が良い。
209P/LINEAR
2004年2月に発見された周期彗星(周期5.1年)。小型の彗星であるが、2014年5月29日に
地心距離0.055AUまで大接近する。これは、月までの 20倍の距離に相当し、彗星とし
ては歴史上8番目に近い距離である。
5月24日頃から6月1日にかけて、しし座,ろくぶんぎ座,コップ座,うみへび座 を高速
で通り過ぎていく。この時の光度は11等程度。
C/2012 K1(PanSTARRS)
8月27日に近日点を通過以降、9月から10月にかけて夜明け前に6等台となる。
双眼鏡で観察できるかもしれない。
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