No.92 廣野秀樹 さん | 2008年6月22日 12:59
>No.85 モトケンさん
ご回答させていただきます。
まず、本のことですが、多分、平成9年頃、石川県能都町宇出津(現在は能登町)の「しらさぎ書店」で買ったものだと思います。講談社現代新書とかと同じようなサイズの本だったと思います。
捨てた覚えはないので、今度実家に帰ったときに探してみます。
確か死刑制度反対者の立場からの本であったと思いますし、起案した検察官を非難した内容でもなかったと思いますが、実際、資料(記録)における被告人の悪性部分を読み返し、自らを奮い立たせ、執行へ駆り立てているという印象は受けました。
他にも執行を行う刑務官らの苦悩も書いてありましたが、一読して以来、手に取ることもなかったので、内容についてははっきりとは覚えていません。
とにかく自分にとっては、この検察官の部分がもっとも印象的ではありました。
前段と後段に区別されていますが、確かに誤解は招きそうです。ただ、自分の中でははっきりした脈絡があります。
ご説明には具体的な事実に踏み込まざるを得ません。私怨という言葉も予想外に出ていましたが、私は必ずしも私怨から刑事司法を論難しているわけではありません。
刑事司法というか刑事裁判と関わりを持った以上、切実な問題として向き合ってきたつもりでいます。
以前、このブログでも自分の事件における検察官の論告要旨をご紹介したことがあると思いますが、私は平成4年4月1日に事件を起こし、金沢西警察署に出頭しました。
ずいぶん悪者にされているというか、これでもかというぐらいに、悪くされています。その割に、求刑自体が懲役4年とずいぶん軽い印象もありますので、バランスも悪く、理解に苦しむところがあり、それが幅の広い考察にもつながりました。
山中事件については、ネットで調べればある程度のことは分かると思いますが、自分が読んだ研究者の専門書のような本では、軽愚者のようなことが書いてありました。その書籍は自分で購入し、福井刑務所にいるときに読んでいました。2、3年前に実家の方で探したのですが、該当部分を探すことが出来ませんでした。
山中というのは地名であって山中温泉として多少は知名度もあるはずです。石川県の福井県寄りの県境に位置しますが、主要道路である国道8号線からは外れています。
冤罪が晴れたという報道は当時の新聞記事でも見た覚えがあるのですが、事件や裁判については理解していませんでした。ネットで調べると1990年7月27日に最終決着が出たみたいです。検察の汚点としても意義を持つ事件のようですし、金沢地方検察庁の人員構成においても余韻がくすぶっていたのではと想像されます。
1990年というのは平成2年のはずですし、自分が金沢地方検察庁のやっかいになったもの、2年たらずの時期だったようです。
さらにこの間には、同じ石川県の小松市で、ある会社の社長だったかが、社員を保険金目的で殺したような事件があり、逮捕されたと報道されていましたが、金沢地方検察庁は嫌疑不十分だったかと理由に不起訴処分にしたそうです。
これもひっかかりがあったばかりでなく、金沢地方裁判所や金沢地方検察庁にあてた上申書の中でも、何度か指摘し、自分のブログでも書いたことがあるように思っています。
いずれにせよ、事件捜査や公判維持というのは、難しいものだと理解していますが、関係者の協力も不可欠であり、時には翻弄されることもありうるはずです。
人間の尊厳などクソ喰らえと、思い利害打算に走る関係者も少なくはないはずで、昨今、その傾向がますます強くなっているような気もしています。
それと自分自身が事件を起こし、被害者がもう少しで死んでいたので、傷害致死にもなるところでした。さらに、警部補からは、放置していれば殺人未遂だったとも言われたぐらいです。裁判員裁判の対象事件にもなっていたはずですが、そんな経験からも、取調べの可視化や、裁判員制度には関心があり、このブログでもちょくちょく投稿させていただいております。
ボツネタにも少しだけ投稿したことがあり、以前は落合弁護士のブログにもちょくちょくコメントしていました。法曹関係者のブログ以外にコメントすることは、ほとんどありませんが、先日ちょっとだけ入れました。承認されたか確認していませんが。
専門家に理解されない問題を、一般の人に理解してもらうのは、どだい無理があるとずいぶん前から諦念まじりです。
とらわれていた執着心が薄れるにつれ、冷静に客観的に物事をみることが出きるようになったような気がしていますが、私怨が消える境地に達したとは考えていません。
さらに自分の事件はストーカー犯罪の要素もあるのですが、警察が検察がきちんと調べていてくれれば、証拠も残せたはずです。もっとも逮捕時の段階では、「被害者に不信感を募らせ、真意を問い質すことを決意し」となっていたのが、その後の取調べや裁判では問題にされなくなったので、警察や検察の狙いは初めから別にあった可能性も大きいのです。
しかしながら、いずれにしても私自身や被害者及びその家族の負担は並外れて大きなものになっていますし、回復不能の部分が日々にも拡大しています。
あまり長くなってもなんですし、まとまりも悪いと思いますが、とりあえず、ご説明させて頂きました。不明の点などありましたが、遠慮なくご指摘ください。しばらくの間は、対応も出来そうです。
”