“「オープンパズル」が完成しつつある中、その先にあるものは「ジオなるもの」全体のコモディティ化である。コモディティ化は、新規参入コストを大幅に下げることになる。誰でも、事業性の有無を問わず、興味の赴くままに斬新なサービスを展開することができる。先日のOFF4Gでも感じたが、最近のFOSS4G系のライトニングトークは実に”カラフル”になっている。
 逆に、専門性を事実上の参入障壁として、その前提で事業展開をしてきた企業は微妙な立ち位置となる。少し乱暴な言い方だが、「ジオなるもの」自体がそれだけでは価値を保てなくなる時代が到来する。地図の活用、位置情報の有用性、GISの価値などを力説しつつ専門性を説いて事業展開してきた数多くのプレーヤーは、「ジオなるもの」自体がアドバンテージを失う時代への対処を余儀なくされるだろう。対処方法は、コモディティ化した「ジオなるもの」を利用する側で事業のネタを探すか、あるいはテーマを変えて「転業」するかいずれかだろう。もちろん、この業界の特殊性として官公需への偏重があるので、他の市場のようにドラスティックには移行はしないだろうが、いずれはそうなる。”