October 14, 2013
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高校生の自分に手紙を書いてみようと思います。
僕はこのツアー中に37歳になりましたから、
20年前の僕に。
ツアー初日の横浜公演で久しぶりに会った、
高校生の小林少年宛です。

 小林賢太郎君へ

 お久しぶりです。
 きっと今日も君は性懲りもなく
 「美術」と「手品」と「人を笑かす」ということについて、
 24時間考えていたのでしょう。
 その3つは今はバラバラかもしれませんが、
 「『美しい』と『不思議』と『面白い』は、重ねる事ができる」
 ということを、
 いずれ知ることになります。
 君はそのまんま美術大学に進学し、
 アルバイトでマジシャンをやりながらコントの道を歩みます。
 そしてそのまんま
 「小林賢太郎」という職業になるのです。
 君のその信じて疑わない道は、
 まっすぐ20年先まで繋がっていますよ。

 しかし、
 その道を信じる上で、
 高校生の君にとってとても大事なことがあります。
 それは、
「今興味をもっていることは将来の自分のためになる」ということを、
 まわりの大人にキチンと説明する。
 ということです。
 興味のあることはとことんやるけど、
 興味のないことは一切やらない。
 そんな君は大人から見て実に心配です。
(20年経ってもその性格は変わってませんが。)
 自信過剰は大いに結構。
 才能を磨く上で自信と不安は両方必要ですから。
 ただし、
 その自信に責任をもつこと。
 「才能」は、
 「周りに心配や迷惑をかける権利」とは違うのです。

 僕はエンターテインメントの力を信じています。
 それを追求する価値を信じています。
 それが正しいことで、
 自分のやるべきことだと信じています。
 君がこれから大人になって、
 がっかりしたり、悔しかったり、傷ついたり、
 そういうことが山ほどやってきます。
 それは、信じているものがあるから起こることです。
 そして、信じているものがあるから乗り越えられます。

 大丈夫、君の夢は叶います。
 でも叶って分かります、
 それはとても地味で、現実的なものなのだと。
 それを理解するということが、夢を叶えるということ、
 って言ってもいいかもしれません。

 そして2010年の今、
 僕はさらに先の夢を追いかけています。
 それがどんな夢かは、
 まだ君には教えてあげないよ。
 じゃ、また、20年後に。

 小林賢太郎より

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KENTARO KOBAYASHI WORKS | message

こういう人を何人か知っている。
彼らと彼ら以外の人の違いがどこにあるのか明文化されているような気がする。

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