KARASU no ZAREGOTO

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Skyrim不動産案内番外編: Snowflake Manor

(注:この家は、フォロワー追加mod 【Rebirth Of The Followers】 に付随するものです)


 俺がスカイリムに来たのは、何年前のことだったか。あいにく、今が何年で何の月だ、なんてことを気にするような生活じゃないんで、たぶん3年か4年ほど前、としか言いようがない。
 4年ってのは決して短い時間じゃないが、一つの土地を「よく知っている」と言うにはまだまだ不十分だ。入ったことのない遺跡やダンジョンも、噂に聞くだけで実際には拝んだことのないものも、俺にはまだいっぱい残っている。そのうえ、現れたり消えたりする家や洞窟なんてものまであるんだからキリがない。

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 俺が今 目にしているその邸宅は、さて、昔からここにあったのか、それとも、最近現れたものなのか。
 場所はウィンドヘルムの西、川沿いにあるアンガの工場から北に踏み入った山中だ。道もついてないから、まったく気ままにふらりと山に入らないかぎり、見つけることはない気もする。(筆者注:導入時点でFT可能です。場所はアンガの工場の北西あたり)

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 無人なのか、それとも誰か住んでいるのか。御大層な屋敷を訪問する前にちょっと、と外を見て回ると、厩が目についた。敷き藁は……その気になればここでも寝ることはできるものの、まあ、馬用だろうな、普通に考えたら。

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 厩の脇には小屋があった。小屋といっても石造りの堅牢なもので、粗末な板切れのあばら屋とは大違いだ。前には焚き火が燃え盛り、暖房用と思われる薪も積まれている。
 倉庫かなにかだろうか。それとも、屋敷の管理人、使用人の住まいか。それは訪ねてみれば分かるだろう。

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 中に入るとシンプルなカウンターとベッド、ディベラの像といったものが目に入った。そしてそれとほとんど同時に、気さくな男の声で「おや、お客さんか。なにか買ってくかい?」と言われた。

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 赤々と燃える暖炉の傍に、傭兵っぽいいでたちの男が座っていた。場所や人によっては、日中、たとえ鍵があいていても「出て行け」といった態度をとられることもある。しかしどうやらここは、そういった堅苦しい場所じゃないらしい。
 俺は、挨拶代わりに売り物を少し見せてもらいつつ(こう言っちゃなんだが、この見かけでアクセサリーを扱っているのにはちょっと驚いた) 、ここはいったいどういう屋敷なのかと尋ねてみた。
「ああ。ここは俺たちの”巣”さ」
 ラングヴァルドと名乗った男は陽気にそう答えた。
 スノーフレーク邸と名付けられたこの屋敷には、今、9人の傭兵が住み暮らしているという。探索や冒険、商いの護衛として働き、仕事が終わるとここに戻ってくる。そんな共同生活を営む傭兵仲間だそうだ。
「皆、腕に覚えのある連中ばっかりだし、商才のほうはさておき、ちょっとした商売をしてる奴もいる。気になるなら、ゆっくり見ていけよ」
 ラングヴァルドはそう言って、入って来たのとは別のドアを軽く示した。そこからも本館に入れるらしい。

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 けれど俺はいったん外に出て、玄関へ回ることにした。せっかくだから隅々まで見せてもらいたかったし、だったら構造というか間取りをきちんと把握したかったからだ。横手から入ると、どこがどこでどうつながっているのか、混乱することがある。俺は地図を読むのも探索も得意だが、それでも、だ。
 見た目はかなり立派で高級そうな感じだ。中身と外側が一致しない家も珍しくないから、外から見たよりも狭いこともあるし、異様に広いこともある。この屋敷はどうなんだろう。

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 そう思って中に入ると、さっきのロッジとは違って、中は木造で見た目からしても少しあたたかかった。
「あら、お客さんかしら」
 右手、ともすると上からだと思うが、女の声がした。それに、カジート独特のしわがれた声が続く。
「外は寒かっただろう。ゆっくりしていくといい」
 ずいぶんと気さくで親切な連中が集っているようだ。

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 入り口の脇にはディベラとタロスの石像があったりして、なかなか豪華だ。
 俺はとりあえず、声のした右手のほうから見に行く……挨拶しに行くことにした。

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 右手に入ったところは台所で、鍋をかき回していたのがさっき声をかけてきたジェイ・ハキールだった。彼は戦闘一本らしく、商いはしていない。
 キッチンにはオーブンもあるが……収納は、どうやら鍋の脇の布袋だけらしい。……いやいや。人様の家に来てまでつい、自分が使うこと前提で見るこの癖はなんとかしないとな。
 振り返ったところに二階への階段があった。俺は少し迷ったものの、このまままずは一階を見て回ることにした。

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 左手側には、さっきのロッジに通じるドアと、付呪台だ。ツボの中身は黒魂石で、もらってもいいものらしい。俺はあんまり使わないし、自前で足りてるからもらおうとは思わないが。
 付呪台の上の壁掛け棚に乗った小さな宝箱には、同じように魂石がいくつか入っていた。しかも極大ばかり、充填済みだ。

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 逆サイドを見て、俺はこの屋敷が思ったより広いことを知った。ドアは開けっ放しで、そこにいきなり、洞窟が続いていたからだ。
 なにがあるんだろうと進んでいくと、

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 鍛造器具に、大樹を利用した螺旋階段。奥の方からはオークの鼻歌に混じって、鉱石を掘る音まで聞こえてくる。
 螺旋階段の先も気になるが、それも一種の二階だし、ともすると屋敷とつながっているかもしれない。だったらともかくまずは奥を見てこよう。

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 鍛冶設備が、鍛造台とその他とで離れているのは、ちょっと不便じゃないだろうか。そんなことを思っていると、鉱石堀りの手を止めたオークがやってきて、「新顔か?」と尋ねてきた。俺は共同体の仲間になったわけじゃなく、ただの通りすがり、物珍しさから立ち寄って、好きに見ていけばいいという言葉にそのまま乗っかって見て回っているのだと答えた。
 オークはマクヘレル? それともマケーレル? 名乗ったがきちんと聞き取れなかったのはさておき、彼もやっぱりのんきな調子で、好きに見ていけと言ったのみならず、

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 この鉱石やインゴットは、必要なら持って行くといいと付け加えた。腕の立つ傭兵が9人も集まって、しかもここにも金・銀・鉄に水銀の鉱床があるとなると、腹も相当太くなるらしい。
 螺旋階段はここにもあって、どうやらこれ以上奥はないようだ。上にはなにがあるんだろうか。

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 採掘場所の二階(?)は、プランターまであれこれ置かれた、立派な錬金所だった。それはそれとして……収納、どうしてるんだろうか? なにか入れておけそうな箱とか袋ってものが、ここには一切ないんだが。ついでに言えば、この錬金場所は、あのオークが管理してるんだろうか?
 それにしても、外から見た時点では「立派なお屋敷」だったが、なんというか……そういう気取ったお屋敷ってより、これはもう一種の拠点って感じだな、なんて思いながら引き返す。

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 隣の螺旋階段の上には、アッシュヤムにスケイスクローの植えられたプランターがあった。奥に見えるのはダークエルフ風のテーブルセットだ。もしかしてと思って小屋を覗いてみると、

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 やっぱりそこにはダークエルフが一人いた。ドラーリンという名の彼は、この「屋敷の中の洞窟の中の小屋」に寝泊まりしているらしく、ベッドもある。
 それから杖付呪の器具だ。ソルスセイムから持ってきたんだろうか。なにげなく尋ねると、レイヴンロックをしきりに懐かしがった。いくつか俺の知っている名も飛び出してきて、いくらかの消息を話してやると、「元気そうでなによりだ」とほっとした様子だった。
 またいつでも来てくれと見送られ、屋敷の中に戻る。さて、そろそろ二階を見に行ってみようか。

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 登ったところの暖炉は火が消えていたが、屋内は十分あたたかい。そこにいたのはカ・イーナというカジートの女で、……彼女も俺と同じ、エルスウェーアの外で生まれ育ったカジートなのかもしれない。訛りがまったくない。
 そこに入ってきた金髪の女はやけに長身で、間違いなくノルドだ。ダヴァニアと名乗った彼女は、魔法関連のものを商う商人でもあった。

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 二階、左手は主寝室といった趣きだ。壁には大型の武器棚に、

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 タンスも多いし、武器飾りの上下にはずらりと埋込み式の戸棚も並んでいる。
 ベッドの足元まで衝立をはめ込んで武器棚になっていたのには驚いたが、実用的と言えばそうなのかも……。
 弓を背負った女狩人はアレッシア。
 どっかで見たような腰装備の、両手剣を背負った半裸のマッチョマンはケイル・ザ・ブラッドキッカー。たぶんノルド男だな。脳筋の戦闘一筋かと思えば、どうやら鍛冶屋も兼ねているのか、武具を売ってくれるみたいだ。

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 逆側の部屋は四人分の寝室で、そこにいたのはスタルリム装備の……レッドガード? ちょっと分からないが、エルハード、あるいはエルハルドって名前らしい。

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 なんかこう……最初っから全部設計して、家具類の置き場所もきっちり決まってたっていうより、あいたところに具合よく追加していった、て気がしたのは俺だけだろうか。
 俺もあいつのツテでいろんな家を見てきたが、やっぱり多くの部屋はなんらかの「対称」性を持っていたり、カタマリが分かりやすかったりする。つまり、バランスよく置くことを優先してある気がする。
 この凸型の部屋も、四つのベッドを綺麗に並べるなら、置き方はいくらでもある。ベッドを全部右か左に固めてしまうとか、あるいは左右対象に並べるとか。

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 しかも梯子段を登ったところにもベッドロールが二つあって……なんとなく俺は、最初にこの部屋に置かれていたベッドは右側に行儀よく並んでいる二つだけだったんじゃないか、なんて思ってしまった。そこに誰かが来て三つめを追加しようとしたけど、既に棚が置かれていたから、動かすほどのこともないとあいた場所にベッドを置いて、更にもう1人来て四つめも同じように。で、更に増えたから、寝られればそれでいい、みたいな奴が2人、物置だったここに寝ることにした。そんな感じだ。

 ともあれ―――タダでついてきてくれる9人の傭兵がいて、そのうちの何人かは商人でもあって、泊まっていくのも、邸内のものを持っていくのも自由とは、並外れた気前の良さには違いない。場所がちょっと辺鄙だが、覚えておけばなにかと便利だろう。
 ただまあ、既に住民がいる家じゃ、あいつに教えるのは無駄だ。
 見て回っているうちに夜中になったのもあって、俺はとりあえずこの一晩、遠慮なく泊めてもらうことにした。




 ……|•'ω'•)
 またおまえかよ!? なーんて言われそうだけど、ナカノヒトがしゃしゃり出てくるよりはさぁ、この不動産案内シリーズに相応しいかなぁてわけで、またまたおじさんだよ~(* ・ω・*)
 にゃーくんじゃ、たとえふと思ったって口にしないだろうからね。そんなわけでおじさんが補足すると、Relocate NPCを使えば、ここにいる9人全部まとめてどっかよそへやっちゃって、おうちまるっと乗っ取ることもできまーす٩(ˊᗜˋ*)و
 もともとフォロワーたちが住んでる家だからNavMeshもしっかりしてるし、見てた範囲じゃ、夜中にカジートくんが寝もせずにタロス像の前で祈り捧げてたから、アクションマーカーも適宜置かれてるみたいだし、MFS+Relocateでお気に入りのフォロワーを集めて、ここを住処にしても面白いんじゃないかな。
 その際には、1匹の家つき妖精に全員設定するんじゃなく、ロッジ、ダンマー小屋、四人+二人部屋の3匹くらいに分けたらいいと思うよ(´ω`*)
 収納が足りないのはANAなんかでどうにでもなるから問題ないでしょ(๑•̀ㅂ•́)و✧ 採掘場に寝床を追加するのも良さそうだよね。
 おじさん的には、どうせ夜中も採掘場から動かないオーク用に、たとえ寝なくても雰囲気として寝床一個あそこに置いて、自分も傭兵仲間として一緒にここに住んじゃう、なんてのも面白いと思うよ~(´ω`*)

 ちなみにこのmodのリリースは2016年11月でね(´・ω・`) そう、おじさんたちみーんな、この2年間全然気付いてなかったの(´・ω・`)
 タイトルがどう見てもフォロワー追加用だからねぇ( ತಎತ) 今だと、「HOME」カテゴリに出てきた以上は建物も追加されるんじゃ!? と絶対確認するけど、2年前はそこまで見なかったから……(´・ω・`)
 そんなわけで、知ってた人はだいぶ前から知ってたと思うけど、今更ながらの案内なのでありましたとさ(๑>؂•̀๑)