Skyrim不動産案内番外編:Atelier Claire
(筆者より:実際の案内に入るまでの前置きが長くなってます。どんな家か知りたいだけだ!ってかたは、こんなもの開いてないでご自分の目で見に行ってくださいw なにか物語的なものが好きなかただけどうぞお付き合いくださいませ)
ある日モーサルで、配達人から手紙を一通渡された。 差出人の名前を見ても、正直言って誰だか分からなかった。なにせ、たった一度会っただけの相手から遺産が届いたりするような世界で、相手は俺のことを覚えていても俺はさっぱりだ、なんてこともある。 けれどその手紙はそういった事務的なものじゃなく、少し読み進めただけで、俺はすぐに一人のばあちゃんの顔を思い出した。 ああ、そうだ。あのばあちゃんだ。「ばあちゃん」って呼んでたから名前はうっかり忘れてたけど、顔ははっきり思い出せる。けど、いったいどうしたんだ? まさか……勘弁してくれよ? 「誰だっけ?」みたいな相手から遺産をもらうのも気まずいが、よく覚えている、素敵な人、好きな人の訃報なんて知りたくない。 そのせいで俺が手紙の続きを読んだのは、すっかり日が落ちた後、宿の寝台の上だった。