ロゼちゃんと巨人さん組み立てるよ
こちらはキットをお買い上げ頂いた、ガレージキット作ったこと無いよ~な方向けの組み立てガイドです。
かなり端折っているところもあるかもしれません…気になることとかあればご質問下さい!アフターサポート受け付けます。(๑•̀ㅂ•́)و✧
0.キットの中身を確認します
まず、WFからおうちに帰ったら、速攻やらなきゃいけないこと!!
パーツがすべてそろっているかを必ず確認して下さい。
同梱の取説と見比べ、数が揃っているか、大きく欠けたパーツはないか、等チェックをします。 もし、不足や、欠けたパーツなどがあれば、取説でご案内する方法にてご連絡下さい。
1.道具を準備します
こんなものがあると便利です。
- デザインナイフ(普通のカッターでもOK。これの方が作業しやすい)
- ニッパー
- ベビーパウダー
- 瞬間接着剤
- ピンバイス(ハンドドリルとかの名称でも売ってます)
- 真鍮線(今回は軸直径が1.5mmと0.5mmのを使いました)
- マスキングテープ(可愛くなくていいよ!)
- カッターマット(じゃなくても下に敷くのがあるといいよ)
- 紙パレット(油画用とかのやつ。or 牛乳パック)
- つまようじ(とか、使い捨てできるこねこねできるやつ)
- マスク
- 軍手orビニール手袋
- 紙・スポンジ ヤスリ(目の粗さは#400~#1000の各種)
- 目玉クリップ・割り箸(塗装時持ち手代用)
- ↑刺しておく発泡スチロールとか粘土とか(乾燥時固定)
- 塗料各種(ラッカー系のスプレー・アクリル絵の具など)
- 筆・綿棒(塗装用。用途に合わせて各種)
- 大きいダンボール(スプレー塗料使う時用)
昨今はだいたい100均でそろいますな。やー、便利です…( ˘ω˘ )
各道具については使う項目でおいおい説明していきます。
2.パーツをランナーから外します
「ランナー」はパーツ同士がくっついてる棒みたいな、まあ、いらないところです。
要はパーツをそれぞれバラバラに切り離しましょう。
ニッパーで切り離しますが、この時注意してほしいのは「パーツギリギリで切断しないこと」です。これやっちゃうと、キレイに切れず、パーツ接触部分がえぐれます。
↑…こうなります。(なった) ( ˙-˙ )
これは後で修正しなくちゃいけなくなるので、ご注意。あと、元の形から歪む可能性もあるのでね、この段階では数ミリランナーが残る程度に切り離せばOKです。まあ、失敗しても直せばいいんです…気楽にやりましょう…(ノД`)
しかし、切り離したランナーは大きい部分は幾つか残しておいて下さい。5項で使うかもしれないので。
3.パーツを洗います
洗います。
レジンキットは、複製を行う時型にくっついてしまわないように離型剤を使います。そのため表面に溶剤が付着しているのですが、この離型剤が表面に付いたままだと色を塗る時、塗料も剥がれます。マジで。なので、表面の離型剤を洗い流す必要がります。
洗うときは、クレンザー等の中性洗剤を溶かした水に浸しておき(半日くらい)、いらなくなった歯ブラシとかで表面をこすり洗い流して下さい。
小さいパーツもあるので、水を流したりする際はパーツの紛失にご注意を!
あと、一説には2液をあわせ、化学反応で凝固するレジンは、常温の化学変化では凝固しきっていない状態なので、鍋(調理用と分ける)+水+中性洗剤でパーツを煮ることで熱を加え完全に化学反応仕切らせる、という方法もあるとか。個人的にはこれやるとたしかにレジンがさっくり削りやすくなる気がします…( ˘ω˘ )
4.パーツの表面処理
さて、2でざっくり外したランナー跡を、キレイにしていきます。カッターで削ぐように削ったり、ヤスリを使って平らにしましょう。
↑それから「パーティングライン」というんですが、複製する時にできるこんな線も、カッターやヤスリでつるつるにします。
あと、これちょっと重要。マスクしましょう。
キットはレジン製なのですが、このレジンは人体にとって有害です。粉末でも吸い込むとアレルギーを引き起こします。(花粉と一緒ですぐにはなりませんがある日突然なります)レジンは歯の治療素材としても使われていたりするものなので、アレルギーになるとなにかと面倒です。防止の為、粉塵を吸い込まないようマスク必須です。
ここまで来たら、一旦仮で完成状態にパーツを合わせてみましょう。 (仮組みっていうよ)
なんとなく穴開けるポジションが各所あると思います。そこにピンバイスで穴をあけ、真鍮線を通します。穴を開ける時は使う真鍮線の太さに合わせてピンバイスの太さを選んでくださいね。そんなに深く彫ることはないですが、3mmくらい掘ったほうがしっかり刺さって固定されます。パーツによって貫通しないようご注意を。
対象に対して垂直に。力入れすぎるとガクッとズレて怪我するかもなので充分注意してくださいね。
↓ここは貫通していいところです。
適当な長さに真鍮線をニッパーで切断し、パーツ同士をはめます。真鍮線で固定しないと、最終的に塗装・接着→組立後にパーツが自重で崩壊したり、歪んでしまいます。ので、しっかり嵌めましょう。(真鍮線は片パーツに接着してしまうと楽ですね。)
この時点では接着剤でくっつけると支障がありますのでテープなどで仮にパーツを止めておくといいです。
仮組みしてみてパーツがはまらなかったり、組み上げられない!なんてことがあったらパーツの不備の可能性があります。交換してもらいましょう。
実際は洗浄を後回しにして、ランナー外し→仮組みまで買った日にやっちゃうとパーツの状態を見極められます。
5.気泡穴埋め
さて、表面にポコポコ小さい穴が空いていることがあります。
これは個人の手作業で複製をする上でほぼ必ず出来てしまうものです。もうどうしようもないくらいデカい穴でなければ大目に見て下さい…ちなみに、もうどうしようもないのはこんなのです↓
こんな感じで、元の原型がわからないレベルの大穴は不良品としてパーツ請求して下さいね。(でも尖ってるパーツの先とかは、どうしても気泡入るので、なるべくがんばって…)
さて、説明にはわかりやすいのでこの穴で説明しますが、小さい穴は以下のやり方で埋めます。
- 穴をカッターでえぐる
- ベビーパウダーに接着剤を混ぜ簡易セメントを作る
- えぐった穴を2をで埋める
ちなみに、ちょっと大きい↑みたいな穴の場合は、
- 穴をカッターでえぐる
- 残しておいたランナーを穴に突っ込んで接着。要らない分はカット。
- ベビーパウダーに接着剤を混ぜ簡易セメントを作る
- 穴の隙間を3をで埋める
…という流れです。簡易セメント(勝手に呼称)は、大きい穴を埋めるには不向き(乾燥すると収縮します)なので、固形物である程度穴を埋めます。
■簡易セメントは、紙パレットの上でベビーパウダーに接着剤を少しずつ混ぜてドロドロにします。爪楊枝とか使うとそのままポイできるので楽ですよ。紙パレットじゃなくても表面がつるつるした剥がれやすい素材ならOKなので、牛乳とかの紙パックを開いた内側でも使えます。 ちなみに、結構な早さで固まりますので、簡易セメントは少しずつ練って使うのが良いです。
この時点では山になるくらい盛るように埋めて、硬化後カッターやヤスリで削りキレイにします。
埋まりました。
6.巨人さんの接着
このキット特有の処理を一つ。真っ二つの巨人さんの胴体をひとつにしましょう。
前項同様に簡易セメントを作り、接地面に塗ります。↓の赤い部分ですね。少し多めに盛って、もう片面をギュッとくっつけてセメントがはみ出すようにしたほうが隙間が出来ません。
はみ出した部分を削り、隙間を更にセメントで埋めて表面を整えるとこんな感じになります。
気の済むまで丸くつるつる卵にして下さい。
7.ヤスリかけ
穴埋めも完了したら、最後に全体にヤスリをかけて表面を滑らかにします。この時、ヤスリをかけて形を整えるのも意識するとより良くなりますぞ。お好みの造形に近づけましょう。
ヤスリを掛けるときは目の粗いものから細かいにだんだん変えていくと良いです。具体的に#400~#1000くらいまで段階的に使い分けます。
100均などにも売っているいわゆる紙ヤスリや、紙ヤスリの裏にスポンジが付いた物などが使いやすいです。
目の荒いヤスリは使う際に力を入れすぎると大きなキズになったり、表面を削り過ぎて形が大きく変わってしまうので、やり過ぎ注意です。
途中サーフェイサーを吹き(吹き方は9項参照)かけ、乾燥後またヤスリかけという手順を踏んで、細かい凹凸をなくしていきます。
サーフェイサーhttp://amzn.asia/8wpYkRI
細かいところはハサミで小さく切ったヤスリを使って、ちまちま磨きます。ここが正念場ですぞ。
※この時点で、ヤスリがけし忘れたところや、もうちょっといじりたいな~というところがあれば直していきます。最後にまたサーフェイサーかければOK。
あんまりサフかけすぎると、彫ってる部分(モールド)が埋もれたりするので、やり過ぎ注意です。
8.塗装準備①
■ヤスリがけが終わったらいよいよ塗装です!
パーツはクリップ等ではさみ、持ち手を付けておくと塗装しやすいです。クリップを割り箸に固定したり、もういっそ割り箸さしたり、真鍮線をテープでこていとかでもいいかもしれないです。とにかく動かないように固定しましょう。
本格的にやる方はこういうのつかってます→http://amzn.asia/9LoDWRK
表にならない、見えなくなる部分がつまめるのはそれでいいとして、小さいパーツやつまめそうなところがないパーツは細い真鍮線を仮に接着し、それをつまむでもいいと思います。
そしてそれらを刺して乾燥させられる土台等があると良いです。粘土とかでもいいですし、発泡スチロールの塊とかでも。
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■あとは表面のホコリや粉末状のカスはキレイに取り除きましょう。そのまま凸凹が残ったり、汚れになる原因になります。塗装環境の周りもお掃除することをおすすめします。塗装面にホコリがつきますぞ…
9.塗装準備②
いざ塗装!…の前に、塗料の食いつきを良くするために表面にプライマーを塗布します。
スプレー缶のがあるのでそれで全然OKです。http://amzn.asia/bxP6uRW
私は肌等明るい色を薄塗りできるので白使ってます。
塗料を使う時は、換気と、汚れてもいい塗装スペース・格好を確保しましょう。一番ラクなのは、屋外で大きめの段ボールを準備し、その中で塗装、です。その他、
- 手袋(ビニールのや軍手でOK)
- マスク(鼻と口保護。塗料入ります。)
- 汚れていい服
を準備しましょう。特にマスクはして下さい。結構呼吸器系に入ります。鼻の中とか、色つきます。マジで。
さて、塗装するときは、対象から充分に距離をとり、何もないところから噴出、左右に塗料を動かすように、吹き始めと吹き終わりは対象物に当たらないようにします。最初と最後は噴出の威力が弱まるので、塗料がダマになって出てくるので、斑模様ができてしまいます。
あと、一度に色をつけようとせず、まんべんなく薄塗り→乾燥→薄塗りを繰り返します。一度に塗ろうとすると、塗料が表面で液だれをおこし、でろでろになります。
まんべんなく白く塗れたらOKです。
パーツを十分に乾燥させましょう。1日くらい置いておくのがいいと思います。
10.塗装
プライマー塗布が終わり乾燥したら、今度こそ色塗りです!
私はラッカー系塗料をエアブラシを使って塗装してるのでそれ準拠で説明していきますが、なかなか初めてで一式揃えるのは無理なので、
今回のキットなどであれば、
スプレー缶形式の塗料やアクリル系の絵の具を筆で手塗りするのも味が出て良いと思います。スプレー缶だと陰影を付けるのはなかなか難しいですし、色調(好きな色を作ること)もできないので、単色になりますが、デフォルメされたキャラモノであればそんなにきにはならないかと。
まあ、とにかく説明している作り方はオーソドックスなやり方ですが、ルールなどはありませんので、好きな道具で、好きに作るのがよいとおもいますよ。
スプレーの使い方は前項のプライマーのようにすればOKです。あとは好きに塗って下さい…!(投)
たとえば、このはっぱは、黄色→緑→透明な茶色と色を重ねてます。
顔パーツは、肌色を塗り、乾燥したらマスキングテープで肌色のパーツを覆います。
境界部分はしっかり貼らないと、塗料が中に染みることがあるので注意。
それから髪の黒を塗布。ちなみに明るい色→濃い色の順に塗ったほうが、重ね塗りが楽な気がします。
髪は黒に茶色・グレー(白)を少し混ぜちょっと明るい黒髪に。最後に上から透明なマゼンタ(蛍光ピンク)をちょっと吹いてます。(↑写真の左がピンクなし右がアリ)
乾燥後、顔のマスキングを外したら、一度クリアーの塗料を顔の前面に塗布します。(肌色禿ないように)
アクリル系の塗料で目と口を描きます。 ラッカー系の塗料の上にアクリル系を使うと、下の塗料が禿げずに、かけます。ラッカー系でもやればできると思いますが、いじりすぎると肌色はげるので、アクリル系がやっぱりいいですね。
ほっぺたにはチークを入れます。パステルをやすりにゴリゴリして粉状にし、乾いた筆や綿棒でこすると色がつきます。…今回は夜中の作業でピンクのパステルが無いことに気づき、ガチで化粧用のチーク使いました。…色が付けばなんでもいいと思います。前髪合わせてみて、満足行く顔になったらOKです。
そんな感じにすべての色を塗り終わったら、最後に塗料禿防止にクリアーを塗布します。
塗料には「つやあり(光沢)」と「つや消し」があります。素材の表現に合わせてどちらを使うか変えるとより質感が出せます。
今回は王冠・瞳以外は全部つや消しにしました。ちなみに↑のはUVカットのやつで、日焼け耐性がちょっと上がります。市販のフィギュアとかにも使えますぞ。
11.組み立て
塗装が全部完了したら、充分に乾燥させてください。なんだったら1日置くのが良いかと思います。
完全に乾燥したら、塗装用の軸などを外し、各パーツを接着していきます。
接着する際、接着剤を付けてくっつく部分の塗装をカッターで少し削り落とします。やらないと、くっついてるのが表面の塗料同士だけということになり、ポロッっと外れてしまうことになります。
↑こんな感じに見えなくなる所をちょこっと削ります。
そこに接着剤を付けてガッチリくっつけます。
瞬着使うときはこういうのあるとちょっと便利→http://amzn.asia/7e4choI
塗装面に思いっきり使うとしみになるので、注意して下さいね。
12.完成!
というわけで、全部くっつけ、適当な台座にガッチリ固定すれば完成!
台座はお好きなものをどうぞ。個々小さい土台に置いて、好きに飾るもよし、巨人さんの腕に動きをつけてもよし。いい感じにいろいろお試しください。
以上でざっくりではありましたが、作り方説明でした。
見た目より複雑な取扱いが必要なパーツもなく、かなり初心者向けなキットにできているのではないかなーと個人的にもおもいます。数は少ないですが、ガレージキット触ったこと無い、という方にも楽しんでいただけるのではないかと思います。
この作り方ガイドはオーソドックスなガレキの組み立て方を踏襲出来ていると思いますので、他のいろんなキットにもぜひ挑戦してみて下さい。キット製作の楽しさが少しでも伝わったらいいなとおもいます…
機材は無いけど、本格的に塗装してみたい、試してみたい!という方は、そういった環境を提供しているお店もあちこちあるので、訪ねてみるのもいいかと。(機材の使い方も教えてもらえますよ!)
ガレキはたのしいよ!