めぐる風は茜の空に
Vocal: Yukari Yuzuki, IA
Music: Takahom
Illustration: Lulu Kagamiya
握りしめた指を 離さないで
二人 歩いてきた日々を 数えながら
幾度目かの夏 近づく
いつまでも 変わらない景色 探していた
せめて 君と過ごしてゆく 日々の中は
穏やかな風 青く揺らす 坂の途中
早過ぎる季節の中 ひとりきり
取り残されたような気がしてた
君がいてくれるのなら まだ歩いてゆけるの
だから どうかこのまま
繋いだ手のひら 夕陽にかざす
頬を伝う涙 気付かれぬように
朱く染まる髪を なでる風の向こう
見下ろす街に 響く 君の声が
少しずつ 高くなってゆく空に
一人駆け抜けた声を 追いかけている
雨上がりの街は 青く照らす 光浴びて
繰り返す季節の中 ひとりきり
君の記憶を 探していた
もう帰らない日々に 背を向け歩きだす
いつか巡るときを 信じながら
離れてゆく影 朝陽の中で
見送る背中 何も言えぬままに
青く髪を揺らす 惜別の風
目覚めの街に消える 明け星一つ
小さな手のひら 夕陽にかざす
名も知らぬ背中に 重ねた願い
梅雨明けの空は 少し滲んで
まだ 君の声を 離しはしない