美しいだけのあなた、あなたが隠すものが見える気がして、みんなあなたに恋をする。もう、何を燃やした炎なのかわからない、美しい赤と白の光がぼくの脳に焼き付いて、誰も悪くない、とぼくは言った。誰も悪くない、そう言うことで、ぼくは誰よりも美しくなりたい。美しさを諦められない人ほど、美しい人の中に醜さを求めて、恋をするんだ。ぼくはきみを愛しているよ。

「焚き火の詩」最果タヒ


最果タヒTwitter