Dubb Parade - Xross EP (TEBR-029)
Dubb Parade - Xross EP (TEBR-029)
2021/10/26 release on Bandcamp
群馬のトラックメーカー Dubb Parade が実に7年ぶり(!)にTEBRからリリース。ラッパーとのコラボからインスパイアされたという全編に渡りラップをフィーチャーした、アシッド~デトロイトテイストの新機軸4トラック!
Gunma-based track maker Dubb Parade has released his first album on TEBR in 7 years. Inspired by his collaborations with rappers, Dubb Parade’s new tracks with Acid,Detroit style features rap throughout!
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僕と同じく群馬在住のクリエイター「Dubb Parade」の新作がTEBPから届いた。
氏のTEBPからのリリースは2014年の「G . U . M . M . A ep」以来となるが、その後のキャリアを経て進化したサウンドに驚かされた。
同レーベルに相応しいオールドスクールエレクトロのビートを基調に大胆にラップをフィーチャーした楽曲群はアシッドやヒップホップテイストも取り込み、アバンギャルドにロッキンに攻めたサウンドが全編通して異彩を放っている。
特にM-2「Come back 4 U」は秀逸で、ラップをボコーダーワークで再編成させたキャッチーなフレーズはディスコパンクの雄「MSTRKRFT」を彷彿とさせ、畳み掛ける攻撃的なアシッドフレーズとエレクトロビートと相まってアドレナリンを大量放出されること間違いなし!!
HAAP
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(未読の文庫を開き…)
チタニウム舗装の路上でホログラムの車体を纏い、銀張りのハイウェイを駆ける。今夜も監視システムの網をくぐり、反逆の電子声帯から磁場を歪めるリリックを送り込む。ここは、解放に魅了されたトライバルティーンが工作活動を続ける「ゲットーウェイ17号地区」。アルミ缶を引き裂いたかのような駆動音を立て、無数のマシンによる赤きエラー音が炎のように路面を染め続けていた。
[引用Track:Bring the fire]
歪んだ内陸の磁場から逃げるよう、量子クルーザー “それは、反転引力で整備された弐層海上に浮かぶ大型客船” に乗り込む。ロマンチシズムに身をゆだねた鮮やかなアーバンクルージング。意識を持った情欲が交差する好色マッチングシステムを導入し終えたところで、頭上回路から異音が聞こえた。
[引用Track:Too much]
『 ……。 今日はやけに頭の裏にノイズがこびりつく。』
夕陽の先にあった空虚な電飾都市が、霧に溶かされ東に沈んでいく。空が反転する前に焼き切ったはずのMISOが、焦げた香りを放っている。その香りは、磁場に曲げられた意識を0値に戻すには十分であった。
[引用Track:Touch the sky]
望郷の水田風景は集積回路に取って代わり、蓄光ビニルハウスの発光信号が空の惑星群を消した。緑色の眼をした野良犬は近所の校庭に追いやられ、半端に成長したオタマジャクシは電子義足の二足歩行を始める始末。無風となったこの地に、逆風サイクルゴーストによる脚力増強の希望も失われてしまった。
[引用Track:Come back 4 U]
朝になり、更新を確認すると都市電子ビート公園社から新型デバイスが届いていた。馴染みは無く、記憶を潤す機能もない。それでも生成を続けるこの硬質な発音装置が、極北に立ち尽くす者達の最後の頼りとなり、コーデックの海で再生を続けていった。
…という具合のクールで新鮮なエレクトロEP
再生してすぐ、ハードなSFへ
ureyu
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- tebp posted this